よくある症状一覧

目がかゆい

目がかゆい目のかゆみを起こす疾患には様々ものがあります。特に近年増加傾向にあるのはアレルギー性結膜炎です。代表的な花粉症をはじめ、ダニやハウスダストなどによるアレルギー性結膜炎が多く、原因となるアレルゲンがわかっていれば症状を抑制するための有効な対策をとることが可能になります。
また、感染性結膜炎でもまぶたのかゆみを生じることがよくあります。感染性結膜炎には感染力が非常に強く、医師が判断するまで登園や登校が禁じられるものもありますので注意が必要です。

疑われる疾患

など

視界がかすむ

視界がかすむ視界のかすみは緑内障などの深刻な疾患で生じることもありますが、スマートフォンなどの長時間使用によって生じることもあります。休息や睡眠をとっても十分に回復しない、または繰り返し目のかすみが起こる場合は、早期の治療が重要になります。
スマートフォンやパソコンを長時間使用する場合は、まばたきを意識的に増やす、1時間に5分程度眼を休める、遠くを見る、部屋を加湿するなどの対策を心がけてください。

疑われる疾患

など

目が充血する

充血は、白目の表面やまぶたの裏側を覆っている結膜の細い血管が拡張し、白目やまぶたの裏が全体に赤っぽく見える状態です。目に異物が入った、目を強く擦った、雪山や海で強い紫外線を長時間浴びた、長時間のパソコンやスマートフォン使用、寝不足など日常的な原因によって生じることもありますが、治療が必要な疾患によって生じている場合も珍しくありません。特に感染症などによる炎症では、周囲に感染を広げてしまう可能性があります。さらに早期に適切な治療を受けてしっかり治さないと視力低下を残すこともあり、注意が必要です。充血だけでなく、かゆみや目やに、痛みなどを伴う場合はできるだけ早く当院までご相談ください。

疑われる疾患

など

目が乾燥する

目が乾燥する眼は涙によって覆われることで保護され、酸素や栄養も涙によって隅々まで届きます。ドライアイは涙の量の不足や質の変化で結膜や角膜表面が乾燥している状態です。眼の痛みや異物感などの症状を起こし、眼が疲れやすくなって肩こりや頭痛などの症状を生じることもあります。また、涙の保護がなくなることで角膜が傷付きやすく、感染リスクも高くなってしまいます。軽度の場合は人工涙液や潤いを保つ成分の入った点眼薬による治療で改善が見込めます。現在ではドライアイ治療薬を主に使います。また、点眼では十分な効果を得られない場合には涙の排出口である涙点を小さなプラグで塞ぐ治療が有効な場合もあります。

疑われる疾患

視野が狭くなる

視野は見える範囲のことで、視野が狭くなるのは片眼で見た際に見えない部分がある状態です。視野が狭くなる自覚症状が現れた場合、視野が欠損している部分が大きくなっているケースが多く、深刻な視力障害につながる可能性が高いためすぐに眼科を受診する必要があります。特に適切な処置を早急に受ける必要があるのが網膜剥離であり、突然、実際にはない浮遊物や黒い煤の様なものが増え、その後に視野が欠けた場合は緊急受診が必要です。
網膜剥離は、目の中に入った光に像を結ぶ眼底の網膜がはがれてしまっている状態で、放置していると失明に至る可能性があります。強度近視、アトピー、糖尿病などがあると発症しやすいとされていて、打撲など強い衝撃によって生じることもあります。また、中年以上の場合には、加齢性の変化によって眼球内の硝子体が変化して網膜に孔ができ、そこから水分が網膜の裏側に染み出て網膜剥離を起こすこともあります。
また、視野の狭窄や欠損という症状を起こす代表的な眼科疾患には緑内障があります。緑内障はほとんどの場合ゆっくり進行しますので早期の治療は必要でも緊急性の高い状態になることはそれほど多くありません。ただし、緑内障の進行によって失われた視野は回復できず、進行を抑制する治療しかできませんので、早期発見と治療の継続が不可欠です。

疑われる疾患

など

ゆがんで見える

まっすぐなものがぐにゃぐにゃ曲がって見えるなど、歪んで見える症状は変視症と呼ばれます。特に格子状のものを片眼で見るとわかりやすく、中心がぼやける、小さく見えることもあります。網膜は目の中に入った光が像を結ぶ部分で、中心には文字を認識するなど細部を見るために使われる黄斑という部分がありきます。変視症は黄斑が障害を受けた際に現れる症状であり、深刻な視力障害や失明につながる可能性が高くなっています。
加齢黄斑変性症は最近患者数が増加傾向にある疾患です。網膜の血流がなんらかの原因で不足することでもろくて破れやすい新生血管が増殖し、出血や血液成分の漏出を起こす滲出型の場合、大幅な視力低下が急激に進むことがあります。最近になって、新生血管の増殖を抑える抗VEGF薬による治療が登場し、症状の改善が見込めるケースが増えてきていますので、疑わしい症状が合った場合には早めにご相談ください。

疑われる疾患

など

まぶたが腫れる

まぶたが突然腫れてきた場合は、「ものもらい」や「めいぼ」などと呼ばれることもある麦粒腫や霰粒腫の可能性があります。麦粒腫はブドウ球菌などの細菌に感染して生じる急性の炎症で、かゆみや痛み、目やになどを伴うことが多くなっています。抗菌薬による治療が有効であり、状態に合わせて点眼薬、内服薬、点滴などによる治療を行います。化膿して症状が強い場合には、切開して排膿することもあります。霰粒腫はまつげの根元にあるマイボーム腺が詰まって中に脂肪がたまり、しこりのような腫れが生じる疾患です。ゴロゴロとした違和感はありますが、炎症を起こさない限り強い痛みなどの症状を起こすことはありません。霰粒腫は自然に治ることが多いのですが、しこりが大きく残り生活上問題がある場合には切開して摘出する場合があります。霰粒腫ができる方は習慣性もありできないように予防することも必要です。他にも、甲状腺機能亢進症ではまぶたの腫れや眼球突出、両眼で見た際にものが二重に見える両眼性複視などの甲状腺眼症を発症することがよくあります。甲状腺眼症でも片眼に強い症状が現れることがあり、甲状腺機能亢進症の初期症状や治療後に発症・進行するケースもあるため注意が必要です。

疑われる疾患

など

二重に見える

ものが二重に見える症状は複視と呼ばれます。複視は片眼で見た際に二重に見えるケースと、両眼で見た際に二重に見えるケースに分けられ、それぞれ疑われる疾患が大きく異なります。
片眼で二重に見えるのは、乱視や老視(老眼)、眼精疲労、ドライアイ、白内障などによって生じていることが多く、適切な矯正や治療によって改善が可能です。
両眼で見た際に二重に見えるのは、斜視、眼球運動障害、甲状腺機能亢進症、脳卒中などによって起こっている可能性があり、早急な受診が必要です。

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疑われる疾患

  • 乱視
  • 白内障
  • 眼位異常
  • 眼球運動障害
  • 甲状腺機能亢進症
  • 脳卒中

など

暗いところが見づらい

縮瞳は、疾患や外傷、薬物などによって瞳孔が過度に縮小してしまう状態です。通常は、暗い場所で瞳孔は大きくなりますが、縮瞳の場合は過度に縮小したままで、暗い場所では眼の中に入ってくる光が少なく、見えにくくなります。他にも白内障や網膜色素変性症などの疾患によって生じることがあります。またビタミンAの摂取不足によって薄暗い場所や夜間にはものが見えにくくなる初期症状を起こすことがあります。

疑われる疾患

  • 縮瞳
  • 白内障
  • 網膜色素変性症
  • ビタミンA欠乏症

など

目が痛い

目の急激な痛みや吐き気、頭痛など、脳卒中のような症状が急性緑内障発作によって生じることがあります。急性緑内障発作はできるだけ早く適切な治療を受けないと失明する可能性もある状態です。こうした症状で脳神経外科を受診した場合は眼圧も確認する必要があります。他にも、群発頭痛では目の奥がえぐられるような激しい痛みを起こします。また慢性的な頭痛の緊張性頭痛は重度の眼精疲労も発症に関与していることが多く、目の痛みや肩こりなどを伴うことがあります。
目の表面の痛みが起こる場合には、ドライアイや逆さまつげ、眼内異物などが疑われます。また麦粒腫などの炎症、角膜疾患でも痛みを生じやすい傾向があります。

疑われる疾患

など

涙が出る

ドライアイ涙目など涙が増える症状は、流涙症と呼ばれます。ドライアイや眼内異物、逆さまつげなど直接的な刺激によって起こる反射性流涙と、涙を排出する鼻涙管の閉塞などによる器質的流涙に分けられます。成人の鼻涙管閉塞は加齢や蓄膿症、アレルギー性鼻炎などによって生じることがあります。また結膜弛緩症でもたるんだ結膜で涙がうまく排出されずに涙が増えることがあります。

疑われる疾患

など

まぶしい

目を開けていられないほどまぶしい状態は、羞明(しゅうめい)と呼ばれます。羞明は、特別明るい状態ではなく、日常的にある明るさに対してもまぶしさを感じる状況を指します。羞明の原因としては、大きく2つに分けられ、まぶしさに目の痛みを伴うものと伴わないものがあります。まぶしさに目の痛みを伴う場合は、ぶどう膜炎や緑内障、角膜に何らかの炎症があることが考えられ、早期の眼科受診を求められる状況です。一方、まぶしさに目の痛みを伴わない場合は、白内障やドライアイ、あるいは黄斑変性、黄斑萎縮が考えられます。まぶしさには治療を要する疾患が隠れている場合もありますので、まぶしさにお悩みでしたら、一度当院までご相談ください。

疑われる疾患

  • 黄斑変性
  • 黄斑萎縮
  • ぶどう膜炎
  • 白内障
  • ドライアイ
  • 緑内障

など

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